虹芝寮とは

2011年に再建された虹芝寮

虹芝寮(こうしりょう)は、関越国境谷川岳のふもとにある成蹊学園所有の山小舎である。令和4年(2022年)で開寮90年を迎えた、日本でも由緒ある山小舎の一つである。寮名は当時の浅野孝之校長が「全唐詩」(呉 筠作)の一節から命名した。

完成は昭和7年(1932年)9月、当時の高校生達が発案から建設まで携わった夢の山小舎であり、実践を尊ぶ成蹊教育を体現するものである。大自然の中にある貴重な拠点として、開寮以来現在まで登山・スキー・生物研究などに活用され、また多くの登山家達を育ててきた。

清掃・修理などの維持管理や薪等燃料の調達などは、成蹊旅行部・山岳部OB会「踏高会(とうこうかい)」を中心に、現役の学生達により続けられている。老朽化による倒壊の懸念があったため、昭和53年(1978年)には総解体のうえ再建。そして平成23年(2011年)にも二回目の改修を終えている。

寮が利用できる者は、成蹊学園関係者(学生・教職員・卒業生)とその紹介を受けた者と定められている。利用希望者は、成蹊学園管財課に必要書類を提出し、鍵を受けとる。薪ストーブは万人に使える物ではなく、ロウソクやガスなど火の元や戸締まり、清掃箇所の把握など少なからず知識と経験を要する。また登山の橋頭堡たるべき本寮を、宴会場と勘違いしてはならない。

「来たときよりも、少しだけきれいにして帰る」

これは『お掃除哲学』と呼ばれ、利用者の誰もが心するべき虹芝寮唯一のルールである。このシンプルながら意味深い掟が、過酷な大自然にある虹芝寮を、次の時代へと揺るぎなく支え続けている。

寮の予約方法などは成蹊学園のサイトよりご確認下さい。
>>成蹊学園施設紹介:学外施設紹介:虹芝寮